酒癖悪美の酒の失態集

インドで3年働いた体験を盛大に盛りながら綴ります。

(1)新宿 デリヘル アナル

新宿 デリヘル アナル

 

私は今結婚しているのだけれども

今の旦那以外に3人の男性から求婚されたことがある。

 

こうやって書くとなんだかすごいモテ女のように聞こえるのだけど

私がこれまで交際した人は総じて頭のネジが外れているので

人生で3回求婚されたことがあったとしても何の自慢にもなら無い

 

婚約破棄の話をブログにしたためようと思っていたが

その前に、私のこれまでの求婚エピソードを紹介したい。

 

一人目はご存知インド人の校長。

これまで散々こいつの話しはしてきたので特段詳しく言及する必要は無いのだが、

この校長は日本人と結婚して、日本国籍をとり

東京タワーの見えるマンションを購入するのが夢だった。

 

インド人が東京タワーの見えるマンションを購入することを夢見るなんて

なんともハートウォーミングな話なのだが、

その夢を叶えるツールとして利用するために

私は、これまで求愛されたり、薬を盛られたりして

その過程で「結婚したいと」言われたりしていたわけだ。

 

 

二人目は、大学時代の交際相手M。初めて求婚された相手だ。

Mは私のバイト先の店長だった。

 

Mは、仕事ができて、人望が厚く皆から好かれていた。

(と、当時の私は思っていた。)

 

私のバイト先は居酒屋なのに、まかないが無かった。

元々はまかないはあったのだが、私がバイトを始める数年前に料理長が代わり

その料理長が果てしなく恐ろしい人だったので、まかない文化がいつしか消えてしまったらしい。

 

そんな私たちを不憫に思って、Mはバイト終わり、その日のメンバーを引き連れて

すき家やマック、ラーメンをご馳走してくれることが頻繁にあった。

その為、金によって繋がれた深い絆が生まれていた。

 

ちなみに、料理長がどの位恐ろしいかというと、バイトを叱るときは

刃渡り30cm以上ある包丁を何度も何度もまな板に叩きつけながら激昂する。

調理場のベトナム人が、首元に包丁を突きつけられている所を何度もホールから目撃した。

 

一度、ピーク時に注文を間違えた私は、料理長に胸倉をつかまれ

マイナス20度のマグロも凍る冷凍庫に閉じ込められたこともあった。

内側から「出してください!」ドンドンドンドンと叩いていると

そこにMが颯爽と現れて、私を冷凍庫から救出してくれた。

 

そして、チェーン店だけでなく、休みの日には「勉強のため」と少しリッチな居酒屋に

バイトを数名連れて飲みに連れて行ってくれた。

その為、皆に良い様にたかられていた。

だが、当時の私はそれが果てしなくカッコよく思えた。

 

バイトを始めて1年くらい経過した頃、

交際がスタートした。

このあたりは特に面白くないので割愛。

 

付き合いが始まると、バイト先から自転車で5分のアパートに住む

私の部屋にMは居座るようになった。

 

当時Mは大型バイクで出勤していたのが

私たちの交際が周りに悟られないよう、

私のアパートに居座り始めてからも、自転車で5分の道のりを

大型バイクで出勤し続けていた。

 

ある日、最後まで店に残ったのが私とMだけになったので、

人目を気にせず一緒に帰ることになった。

 

バイト先の前の道は、急な坂道になっているので

私がダラダラと自転車を引いて歩いていると、

Mが「バイクで引っ張ってあげるよ。楽で良いでしょ」と提案してきた。

 

それは楽で良いなと思い、私は自転車に跨り片手でバイクの後部座席を掴み

時速10km位のスピードで坂道を上りきった。

 

坂道が終わってしまえば、後は平坦な道を300m程進めば私のアパートがある。

ちんたら私が自転車を漕いでいると

Mが「平坦な道も引っ張ってあげるよ。そしたら早く家に着けるよ」と提案してきた。

もう、300m先にアパートが見えているのでそんなに急ぐ必要も無いのだけど

私はまた、右手でバイクに捕まった。

調子に乗った私は「楽だね!イエーイ!」と声を上げた。

もっと調子に乗ったMは「どの位スピード出せるかな!」と

次の瞬間、グンッと一気にスピードを上げた。

 

急な加速に自転車のチェーンが耐え切れず「パーーーーン」と外れ、

パニックになった私は、バイクに捕まっている右手ではなく

自転車のハンドルを握っている左手を離してしまった。

 

自転車は無残に転がり置き去りにされ、バイクに捕まった私の体は空に浮かび上がった。。

 

ほんの一瞬の出来事だったが、空を飛んだ。「死ぬ」と思った。

急いでMはバイクを止め、私の体は道路に叩きつけられた。

 

「ごめんごめんごめん」と血だらけの私を家に運んだ。

肉が露になったひじを見ながら、Mは「責任取るよ。結婚しよう。」と口走っていた。

これが2回目の求婚。(求婚とカウントして良いのかは不明)

 

Mは間単にそういう大切な言葉を口走る浅はかな人間だった。

親の契約しているわたしのアパートに、Mが住み着いていることがバレて

「実家に帰って来い!」と激怒されたときも

「帰らなくて良いよ!俺がお前のこと一生面倒見るから!学費も俺が払うよ!」

と真剣に申し出てきた。

いやいや、お前、普通なら親に挨拶に行くと申し出ろよ、

ていうか先ず光熱費払えよ、と思ったが、純粋な私は何も言えず

一人で謝罪のために実家へ帰省した。

 

 

 

Mは恐ろしく寝る時間が遅かった。

サービス業なので昼夜逆転は仕方ないかもしれないが

私が、翌日1限があるので早く寝てしまっても

一人で3時や4時までネットサーフィンを楽しんでいた。

(私のパソコンで、私の光熱費で)

 

ある日、明け方5時ごろ物音で目覚めた私は、朝日をめいっぱい浴びながら

せっせと自慰に励んでいる猫背のMを目撃した。(私のパソコンで、私の光熱費で)

 

また、Mが東京出張を控えた別の日には、学校帰りにレポートを書こうとパソコンを立ち上げると

検索タブに「新宿 デリヘル アナル」と入力された履歴が残っていた。

新宿 デリヘル までは許せたのだが、アナルはどうしても許せなかった。

 

 

憧れだった店長は、たった数ヶ月で後先を考えられない盛った犬に成り下がった。

だが、引き続き仕事終わりのバイトへの餌付けで面目を保っていた。

 

2年間交際は続いた。

 

私はインドでインターンに参加するためにバイトをやめた。

この盛った犬をインドから拘束することはできないと判断し、一旦は交際を解消し

帰国後に、お互いまだ気持ちが残っていたら、よりを戻すことになった。

 

そして、8ヶ月間のインターンを終えてインド/フィリピンから帰国すると

Mは、バイト先の同期で私が一番仲の良かった友達と交際していた。

 

私のアパートはバイト先から西に5分、彼女のアパートは東に5

自転車で走った距離にあった。

 

8ヶ月間日本を離れても、日本は何も変わっていなかったが

唯一、Mの大型バイクだけが、西から東へ5分移動していた。

ヤドカリのような男だと思った。

 

インドで色々な世界を見てきた私にとって、この変化はどうしようもなくちっぽけに思えた。

 

何となく彼女とも気まずくなり

あんなに仲が良かったバイト先の集まりからも足が遠のいていった

 

そんなある日、元バイト先の後輩から、Mが店のお金を数百万横領して捕まったと聞かされた。

あんなに気前良くご馳走してもらったお金が、店の売上げから抽出されていたと知り

たかっていた私たちは神妙な面持ちになった。

 

 

なんとも後味の悪い話になってしまったが、

こんな奴に一時は「一生面倒みると言われ」それを信じていたら

一生面倒見る羽目になっていた、本当にあった怖い話でした。

 

どうもご清聴有難うございました。